ある日、神の湯温泉 創業者 橘田久春がお客様とロビーでお話をしていた時に
「こんなにも富士山がきれいに見られて、さらに桜もあったら素敵ですね。」
の言葉に心動かされ昭和55年の秋に裏庭に桜の植栽をはじめました。
植え付けのために土壌作りをはじめ、植木屋に甲府の気候や風土に適した桜の苗木を相談して選んで植え、肥料や水まきなど丹精込めて我が子のようにかわいがり手入れをして育てました。
ところが、土壌が良くなかったのか一度は全ての木が枯れてしまたったのですが、植木屋や専門家に指導を受けながら植栽をして、だんだんに桜の木を増やしながら大切に育みました。
桜は耐寒性や耐暑性に強いと言われているように、だんだんと根付いて育ち大きな木に育ってきましたが「桜切る馬鹿」と言うことわざを信じ、自然なままに育てて今では毎年見事に咲くまでに育ちました。
また、お庭には宿を訪れたお二人の幾久しい幸せと子孫繁栄の願いを込めて「朱の夫婦橋」や天然石の「夫婦岩」などを配したり、縁起の良い鶴亀などを飾りお客様の幸福を祈りました。
今でも、その想いを守り大切に桜の木を育てお庭の手入れをしております。